東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、全域が「計画的避難区域」に指定される予定の福島県飯舘村で20日、村立幼稚園と小中学校計6校園の入園、入学式と始業式が行われた。当初予定から2週間遅れで久しぶりに子供たちの歓声が響いたが、21日からは隣の川俣町に用意された空き教室で学ぶことが決まっており、「校舎を離れるのは寂しい」との声も出た。
同村の6校園に在籍する児童生徒らの数は計481人(12日現在)で、計画避難の発表前に比べて180人以上も減少。幼稚園の入園式と小中学校の入学式は多忙な関係者に配慮し、合同で行われた。
会場となった飯舘中学校で先に開かれた2つの幼稚園の合同入園式。計19人の園児を前に竹之下道子・幼稚園会長が「目に見えない放射能が降りかかって残念ですが、よい子の皆さんは川俣町で安全に思い切り遊べます」と話しかけた。
園児らの多くは放射性物質の吸引防止用にマスクをしており、杉岡佳朋(かほ)ちゃん(4)は「早くみんなと遊んだり本を読んだりしたい」と笑った。
続いて小中学校の合同入学式が行われ、3つの小学校の計34人と飯舘中の46人を前に菅野典雄村長が「皆さんは村の大切な宝物。一生懸命勉強してください」とあいさつ。佐藤未姫(みき)ちゃん(6)は「勉強は楽しみだけど、教科書が入ったランドセルはちょっと重いかな」と話した。
一方、始業式は各校園で実施。草野小学校では高野博幸校長が「大きな地震がきて、皆さんは明日から川俣中のお部屋を借りて勉強します。でも、草野小で習ったことは忘れないでください」と話し、全員で校歌を斉唱して慣れ親しんだ校舎との別れを惜しんだ。
6年生の木幡沙也加さん(11)は「草野小を離れるのは寂しいけど、明日からバスの中でほかの小学校の子たちと仲良くなれるかも」と笑った。
大気中の放射線量などが比較的高い同村では、放射線の影響を受けやすい児童らの健康に配慮。児童らは21日以降、スクールバスに分乗して川俣町に通う。
实用单词解析:
◆多忙(たぼう):百忙,繁忙,很忙,忙碌.
◆配慮 (はいりょ):[上からの心情的な]关怀;[目をかける]照顾;[面倒をみる]照料;[世話をする]关照.◆放射 (ほうしゃ): 放射,辐射.