一日8時間と定められている労働時間の規制から会社員の一部をはずす「ホワイトカラー・エグゼンプション」について、厚生労働省の審議会は27日、制度の導入を認める報告書をまとめました。
この制度は一定以上の年収があるホワイトカラー労働者の報酬を、時間ではなく「仕事の成果」によって決めるもので、導入されると一日8時間と定めた労働時間の規制が無くなり、残業代も支払われなくなります。
労働者側の委員は「サービス残業の合法化につながる」として一貫して反対してきましたが、報告書は「労働者側代表から導入は認められないとの意見があった」と付け加えた上で、制度の導入が明記されました。
経済成長戦略を取る政府側の考えと、人件費を抑制したい経営側の考えが一致した形です。
「自分の生活に合わせて仕事を行う、それによって会社の生産性も上がるし、個々人の方々の家庭の生活も満たせる」(経営側は)
「まず、はじめに自由度の高い働き方、日本版エグゼンプションありきという姿勢があったというふうに思っています。そういう意味では、私たちはきつい審議会でした」(労働者側は)
報告書は労働基準法の改正案に盛り込まれ、来年国会で審議されますが、与党内でも導入に慎重論が出ており、曲折が予想されます。(27日23:33)
[日语原文阅读]政治:労働時間規制なくす制度認める報告書
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