２６日に続いて、急激な円高ドル安が進んでいます。２７日朝の東京外国為替市場で円相場は一時１ドル＝８４円台をつけました。藤井財務大臣は為替介入を行う可能性について初めて言及しています。
東京外国為替市場は２６日からの円高の流れが止まらず、円相場は一時、１４年ぶりとなる１ドル＝８４円台に突入しました。
市場では政府が介入に消極的と受け止められていたことなどから、投機筋を中心にドルを売って、円を買う動きが強まりました。
「政府当局の為替への姿勢を試すような雰囲気の流れが非常に強まっておりまして、今後、強いトーンで為替介入への姿勢を示すか介入するまでこの流れは止まりにくい」（三菱ＵＦＪ信託銀行・井上英明氏）
一方、円高で打撃を受ける輸出関連企業などは強い警戒感を示しています。
「デフレの中で、今のような急激な円高・株安が続けば、深刻な二次的な景気の押し下げ作用がある」（日本経団連・御手洗冨士夫会長）
こうした中、藤井財務大臣は急激に進む円高について初めて為替介入の可能性について言及しました。
「害の方がずっと大きいです。それは間違いないと思います。こういうふうに、特に過度に動くときは、無秩序な動き、そういうものに対しては国際金融を安定させるためにも、適切な対応をとる」（藤井裕久財務相）
この発言をきっかけに市場ではドルが買い戻されるなど激しい値動きとなっています。
午前１１時半現在は１ドル＝８５円９１銭から９６銭で取引されています。
一方、物価の値下がりも止まりません。１０月の全国消費者物価指数は価格の変動が激しい生鮮食品を除く総合指数が去年より２．２％下落し、８か月連続のマイナスとなりました。
消費の不振で価格競争が進み幅広い品目でデフレ傾向が鮮明になっています。（27日11:31）
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