ペルーで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は、悪化する世界経済への対処や気候変動問題への対応などを盛り込んだ首脳宣言を採択して、日本時間の24日未明に閉幕しました。 「世界の金融危機は、これまで直面した最も深刻なもの」「我々は決断力をもって行動する」。APEC首脳宣言にはこう記されました。 「私たちは、世界の人々、政府、そしてビジネスを結束させて、この(金融)危機を乗り越えます」(ペルー【議長国】ガルシア大統領) アメリカ、中国など、21の国と地域の代表が出席した首脳会議。景気後退を受けて各国で保護主義の台頭が懸念されることから、22日には、自由貿易を推進するWTOドーハ・ラウンドを年内に大枠合意させるという強い意志を明記した、異例のリマ特別声明を採択しました。 一方、麻生総理はこの間、アメリカ、ロシア、 中国などの首脳と相次いで会談し、ブッシュ大統領からは、「拉致問題をオバマ政権に引きつぐ」という発言も引き出しました。しかし今後、問題の具体的進展が伴わなければ成果とはなりません。 また、APEC首脳会議では率先して発言するなど、存在感をアピールしましたが、農業分野の自由化などでは、不況下の日本にさらなる痛みを強いる可能性もあります。 外向きに良い顔をすれば、身内に辛くはねかえることも・・・。外交での得点が国内での失地回復に直結するかどうかは不透明です。(24日07:00)
『日语学习』国际:APEC首脳会議、宣言採択し閉幕
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