アメリカのオバマ政権が最優先課題とする医療保険改革について、アメリカ議会下院の民主党は、上院に続いて公的保険の創設を盛り込んだ下院案をまとめました。
「この法案は、医療保険でカバーされる人を拡大するものです。公的保険を創設することで、医療保険の選択と競争が促進されるのです」（民主党・ペローシ下院議長）
ペローシ下院議長ら下院民主党の指導部は、２９日、これまで下院の３つの委員会で可決された法案を１つにまとめた下院案を発表し、来週にも本会議での審議に入ることを明らかにしました。
下院案は、国民皆保険を実現するため、焦点である、政府が関与する公的保険制度の導入を盛り込んだ上で、夫婦で年収１００万ドル、日本円で９０００万円以上の富裕層への増税などで、その費用を賄うとしています。
議会上院民主党も、州政府による採用拒否の権利を残しながらも、公的保険の創設を盛り込んだ上院案をすでにまとめていますが、依然として、野党共和党の反対が強い上に、身内の民主党の穏健派に公的保険に難色を示す向きもあり、それぞれの採決、そして両院案の一本化までには、なお時間がかかりそうです。（30日07:29）
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