「申し訳ございませんでした」。被告は法廷で遺族に向かって土下座しました。2年前、秋田県で起きた連続児童殺害事件で死刑を求刑された畠山鈴香被告に対し、秋田地裁は無期懲役の判決を言い渡しました。
逮捕前、いらだつ表情を見せていた畠山鈴香被告。しかし19日の判決の瞬間は、裁判長の前に立ち、静かに正面を見つめていました。
畠山被告はおととし4月、秋田県藤里町で長女の彩香さんを川に突き落とし殺害。さらに翌月、自宅の玄関で近所の米山豪憲君の首を絞めて殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の罪に問われました。
裁判で、畠山被告側は彩香さん事件の殺意を否認し、「誤って転落させた事故」と主張。豪憲君の事件は殺害は認めたものの、犯行当時、心神耗弱だったと主張しました。
「子供たちに対し、ごめんなさいの気持ちでいっぱいです」(畠山鈴香被告)
法廷では謝罪の言葉を口にしましたが、その一方で、裁判開始以降に書いたこんな日記の内容も明らかにされました。
「ご両親にしても、何でそんなに怒っているのかわからない。まだ2人も子供がいるじゃない」(畠山鈴香被告の日記)
検察側は、「日頃から彩香さんを邪魔と感じていた」と確定的な殺意があったと指摘。豪憲君殺害については、「彩香さん殺害の疑いの目を自分からそらすための犯行」であり、計画性があったとして、死刑を求刑しました。
そして19日、畠山被告は無表情、やややつれた様子で法廷に姿を見せました。秋田地裁は「殺意をもって彩香さんの体を押し返し、川に落下させた」と殺意を認定。また、豪憲君の事件については、完全責任能力があったと判断しました。そのうえで裁判長は、刑の重さを決めるにあたって、考慮した事情を述べました。
「いずれも衝動に駆られた犯行であり、計画性は認められない。反省を深めているとは言えないが、自覚や反省を拒んでいるわけではない」(裁判長)
傍聴席では、遺影を手にし涙を拭う豪憲君の母親。判決理由の読み上げが終わると、突然、畠山被告がか細い声でこう述べます。
「ひとつだけ言いたいことがあります」(畠山鈴香被告)
傍聴席を振り返り、サンダルを脱いでひざまずいた畠山被告。
「大事なお子さんを奪ってしまい、申し訳ございませんでした」(畠山鈴香被告)
土下座して謝罪。豪憲君の父は、顔を赤くしながらその様子を見つめていました。弁護側は判決が不服だとして控訴、検察側も「遺憾な判決」として、控訴に積極的な姿勢を示しています。(19日16:07)
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[日语学习网]社会:連続児童殺害、畠山被告に無期懲役
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