黄金の都として知られる南米ペルーのシカン遺跡で、去年、発掘された墓は、古代アンデス文明では極めて珍しい女性貴族の墓だったことがわかりました。
発掘は去年7月から12月まで、ペルー北部のシカン文化の都で、アメリカ・南イリノイ大学の島田泉教授らによって行われました。
深さ10メートルの墓の底から姿をあらわしたのは、銀と銅の合金でつくられた胸当てをつけた、墓の主。骨の鑑定で、女性であることが裏付けられました。
周りには、銀色に輝いたであろう金属製品が多く、女性が月や銀に結びつけられることの多かったインカ帝国と文化のつながりをうかがわせます。ほかにも、女性貴族とみられる人骨が7体、子供の人骨が6体発見され、何らかの女性貴族集団の墓ではないかと考えられます。
古代アンデス文明で、集団の女性貴族の墓が発掘されたのは恐らく初めてということで、アンデス考古学上、貴重な発見となりました。(18日15:12)
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